4. 大屋根トラス スライド工事
概要
構台上で組み立て仕上げまで行った大屋根は、スライドレール桁(先行レール)上を所定位置までスライド(品川方:長さ≒100m、東京方:長さ≒60m)させます。大屋根施工の大部分を構台上で行う事で、施工能率の向上や工期短縮が可能となりました。
品川方ステップ図
地組工事
大屋根トラスは構台上で数ブロックに分け組み立てます。各ブロックの地組及び仕上げ施工が完了すると、完成した分だけスライドさせ、隣のブロックを組み立てます。これにより施工能率の向上や工期短縮が出来ます。
構台上作業の利点
- 線路上空で高所作業が無くなり、施工能率が向上します。
- 構台上は昼間作業可能なため、工期短縮が図れます。
スライドシステム
スライド装置(ウィンチ)
特長
- 構台とトラス後方に滑車を取付けて押し出します。
- 各ウィンチの巻取速度を調整することにより、スライドの直進性を高めます。
- スライド重量によって(動)滑車の数を変更します。
- スライド速度を上げるため、2台のウィンチでワイヤーの両端を巻き取ります。
- 狭い施工スペースでも、滑車と滑り機構を仕込める高さがあれば施工可能です。
ガイド
特長
- 屈折したレール桁にスライド方向に平行なガイドレールを設置する事で、スライド時の直進性を確保します。
- ガイドは施工中の地震力も負担します。
走行面
特長
- 滑り材の設置と潤滑剤の塗布で摩擦係数の低減を行います。
- 走行面(レール桁)が屈折した状態でもスライドが可能です。
主な仕様
施行実績
|
品川方 |
東京方 |
大屋根面積 |
2,867 m² |
2,582 m² |
スライド回数 |
5回 |
6回 |
最大スライド長さ |
22.7m/回 |
13.9m/回 |
延べスライド量 |
95.0m |
61.3m |
最大スライド重量 |
約292t |
約239t |
スライド速度 |
50~60cm/min |
50~60cm/min |
動画ギャラリー
東京方