株式会社巴コーポレーション札幌工場管理棟

本工事について
本工事は老朽化施設の解体および工場施設の集約を目的とし、旧管理棟・原寸棟の建替を計画したものである。これまで工場から離れた位置にあった生産設計機能と、分離していた工場管理機能を、工場と近接したひとつの建物へ同居させ、共用空間である食堂も併設することで、工場生産の効率化を図った。
BIMの活用

設備BIMによるモデル作成
意匠・設備設計はBIMソフトを用いて図面作成を行なった。
意匠BIMソフトでは確認申請図のほか、モデルを利用した展開図、天井伏図を作成し、徐々に設計実務への活用範囲を広げている。
設備BIMソフトでは意匠モデルを下絵にして天井内ダクトや設備配管の躯体との干渉を確認しながら設備モデルを作成し、各設備平面図をモデルから出力した。

設備BIMモデルと統合モデル
また意匠・設備双方で作成したモデルを統合させ、鉄骨貫通や外部ベントキャップ位置を検討した。
省エネルギーに関する認証の取得
建築物の省エネルギー対策の強化が求められている昨今の情勢により、省エネルギー・ZEB技術習得の必要性が高まっている。
今般、社内の物件であったため試験的にZEB、BELS認証の取得を目指し、設計を進めた。
今計画では照明器具や空調機の省エネ器具、照明制御のための照度センサー、自然冷媒ヒートポンプ給湯機の採用による省エネ手法とした。これらの導入により、省エネ計算を実施した結果はZEB Oriented(床面積10,000m2以上が対象)レベルとなった。BELS認証では最高評価であった。
参考情報
建物概要
発注者 | 株式会社巴コーポレーション |
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設計監理 | 株式会社巴コーポレーション 一級建築士事務所 |
構造・階数 | 地上3階 |
建築面積 | 437.00m2 |
延床面積 | 1,292.73m2 |
竣工年度 | 2020年 |
建設地 | 北海道北広島市 |